ため池サービスとは

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ため池とは

水を確保しにくい地域において、どのように水を確保するのか。その課題を解決するために、多くは江戸時代に作られ、地域の人々の手によってこれまで管理されてきました。その数、全国で16万個。なかでも兵庫県で最も多く、その数は2万個を超えます。

一言でため池といっても、大きさ・形・歴史・立地場所などは様々みられます。

ため池が抱える問題

しかし、農業の衰退や少子高齢化により、管理が行き届かず、決壊の可能性があるため池も増加しています。実際、ため池の決壊に伴う被災は多くみられております。

こうした状況を受け政府は、「農業用ため池の管理及び保全に関する法律(令和元年7月1日施行)」を制定しました。本法律は、ため池の適正な管理及び保全を目的としており、ため池の所有者等は、ため池の適正な管理に努めなければならないとし、その責務などが明文化されています。しかし現場では、ため池を適正に管理できる人材を確保することが困難になりつつあります。実際、「水利委員長になったものの管理の仕方は全然知らなかった」といった声も聞かれるように、知識や能力の乏しい者が管理責任者になるといったケースも増えています。

ため池が地域社会に提供するサービス

一方で、ため池は、農業用水の供給という本来のサービスだけでなく、多様かつ公益的なサービスを地域社会に提供しています。

例えば、水位調整やダム機能などの「治水」に関するサービス(調整サービス)。ため池が少ない地域では、治水サービスを確保するために公共施設が設置されていますが、ため池が多い地域では、ため池・管理者に依存している状況にあります。

これら、ため池が地域社会に提供しているサービスの総体を「ため池サービス」と呼んでいます。